「エヴァンゲリヲン・破」を見てきた
なんというか、ひとことで申し上げるのが難しい作品です。
かつては社会現象とまで言われた作品のリメイク(というかリビルド)は当然ながら旧作との比較が必ずついてまわるんだけど、それはさておき総監督である庵野さんてばやっぱり観客に優しくありませんです。見てる間の2時間ほどの間を「あ~楽しかった」と思わせてスッパリと終わらせるような作品じゃありません。まあそれはわかってたんだけどね。
まずは映像&音響なんですが、さすがに時間をかけて徹底的に造りこみをしただけあって作画のクオリティは非常に高いです。加えて音響もサラウンドで楽しむべき内容。自宅テレビのショボい2chステレオじゃもったいない。仮に家庭用サラウンドシステムを構築した環境であったとしても映画館で鑑賞できる大画面&大音響の環境には及ばないでしょう。その面だけでもまずは映画館で観ることをお勧めします。
ストーリーに関しては前作である「序」のヤシマ作戦以降のテレビシリーズの大半を追う展開なのでけっこうなスピードで話が流れていきます。「序」と違い今回の「破」は展開がけっこう変わってるので違和感があるかも。なんせ新キャラ出てきますからね。その新キャラがけっこう大きく扱われて逆に人気キャラであるアスカの扱いがそんなんでいいのかというくらいで、アスカファンな人には耐えられないかもしれない。
他のキャラも微妙に性格が変わってて、おやそういう展開にしちゃうんですかという感じ。ネタバレになるけどシンジもレイもアスカも料理とかやっちゃってます。それを絡めてわりとアットホームめなラブコメチックなエピソードもあったり。これはまた後の展開にけっこう重要な伏線になってたりするんだけど、あんまりばらすのも良くないかな。
戦闘シーンはけっこうボリュームがあってアクション好きな人には楽しめる内容ではないかと。それぞれの使徒との戦い方もいろいろ工夫されてぐいぐい引き込まれます。エヴァ特有の「病んでる感」も相応に健在(笑)、というか狂気をあおる手法はうんざりするほど上手い。ある意味かなりストレスかかります。まあそれが好きという人にはいいんだろうけどねえ。
あと、エヴァの最大の特徴である「壮大なる伏線」ですが、これまた風呂敷広げまくりで、最後にちゃんとたためるのかよと心配になる。旧作の「Air」ではそれそれは「あんまりな」終わらせ方をした前科があるだけに、そのあたりは猜疑心MAXで臨まないといかんと思っております。いちおうこの先2作をもって完結に持っていく予定らしいので、果たしてどうなるか。旧作の「気持ち悪い」で終わるラストで、まさにオイラは「気持ち悪い」思いのままエンドロールを見る羽目になっちゃったもんで、今度はなんとか納得のいくラストを期待したいのですが、どうなんだろうなあ?
いろいろ書きましたが、作品としては一見の価値はあります。つーかエヴァに少なからず興味のある人なら「序」を踏まえたうえで必見。タイミング良く明日の日テレ系の金曜ロードショーで「序」が放送されるので、それ見て続きが気になるなら迷わず映画館へGO!
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