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責任をとりたがらない日本人にとって、裁判員制度は良い刺激になるのかもしれない

昨日のニュースで裁判員制度に対して国民の約7割が参加したくないという反応を示したことが内閣府の調査で明らかになった。

裁判員制度、7割が「参加したくない」…内閣府調査
(読売オンライン)

当ブログでも過去にこの制度については触れてきたんだけど、制度が始まるとされる2009年5月までにはまだ時間もあることだし、時間をかけて理解を深めていってもらうことが必要なんだろうなとは思う。
ただ、今回のアンケートでは参加したくない理由としては、有罪・無罪の判断の難しさや他者を裁くことへの抵抗感といった内容が多かったようで、単純に面倒くさいとか忙しいとかいう理由は少数派だった。それだけ、この制度がどういう性質のものであるのかという認識はある程度深まってきているのかもしれない。

裁判員制度に対する抵抗感の中には大きく分けて3つの要素があるように思っている。それは以下のようなものではないか。

1,裁判という非日常空間への漠然とした恐怖感
2,裁定を下すために必要な知識の不足
3,他者を裁くことにより発生する「責任」に対する重圧

1については、僕たち一般市民はよほどのことがない限り裁判所などというものとは無縁の生活を送っている。裁判というのはトラブル解決のための空間であり、裁判(係争)に関わる人というのはなんらかのトラブルに関係した人であり、ムラ社会の中で「まあまあ皆さん仲良くやっていきましょうよ」と何事も穏便に済ませたがり、もめ事を嫌う平均的日本人としてはそういう所や人と関わりをもちたがらない。

2については、法律なんて普通に暮らしてればほとんど関係しないものだという漠然とした感覚があると思っている。法律というのは専門家が扱うものであって俺達には関係ないと思ってたりする。したがって法律や司法手続きというものに正面から向き合うこともない。そもそも法律を数多く扱うお役所の書類だけでも平易な言葉が少なく辟易しているのだから、まして法律の塊みたいな裁判などもってのほかだ。僕も含め多くの人にとって、裁判および法律というのはまだまだ異世界の言葉であり、せいぜいがテレビのニュースやドラマの中だけのことにとどまっている。

3についてだが、これもムラ社会的な「誰も責任をとらない」仕組みが長く続いた弊害だと思っている。なにか社会的なトラブルなどがあれば「責任者はなにをやってるんだ」とお茶の間でぶつくさ言うくせに、いざ自分がその当事者になりかけようものなら、万難を排してその責任を逃れようと必死になる。責任というリスクを引き受けることを極度に嫌うのだ。

強引に集約すれば、僕たち日本人は「無知」と「無関心」と「無責任」の人々であり、できれば自分の周囲数百メートルの中だけで安穏とした生活を送り、完結したいと無意識のうちに感じている。小難しいことは偉い人にまかせておけばなんとかしてくれると思っている。

だが、そうもいかなくなってきていることも事実。
裁判がらみだけをとってみてもそうだ。いくら自分が他人に迷惑をかけないように心がけていても向こうからトラブルが舞い込んでくるかもしれない。無差別テロや通り魔的犯罪事件はこれでもかというくらいに僕たちの周りにあふれているし、そうした降りかかるトラブルは後を絶たない。

この世の中には、リスクというものが確実に存在しているし、そのリスクから完全に逃れることはできない。ではそのリスクというものがどんな性質のもので、どうすればそのリスクを回避もしくは軽減させられるのかを考えなければならない。そのためには新しい知識を得る必要もでてくるだろう。
これからは「なにもしなかった」ということで僕たちの大嫌いな「責任」を問われる事例が数多く出てくるに違いない。面倒くさいとぼやくばかりではいられなくなった時代なんだと思う。

なんだかうまくまとまらなかったけど、のほほんとばかりもしてられなくなってきてるのかもしれないよ、ということでひとつヨロシク。

ブログ内関連記事
裁判員制度法案が成立(2004.05.23)

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受信: 2005.04.17 18:07

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裁判員制度、7割が「参加したくない」…内閣府調査 ・・・・だそうです。 私は裁判員制度のことを始めて聞いた時めちゃくちゃしてみたいと思ったけどなあ。 2009年の春までに実施するらしいですから私は・・・・ 21歳ですね。 おお、参加できます。 やったー。 でも、「国民の理解が・・・」なんていっているけど、理解も何も前テレビでちょろっと報道したりしただけでそれ以来何の情報も流していないような・・・・ でも4年後かあ。 4年後ならまた世の中変わってい... [続きを読む]

受信: 2005.04.17 20:18

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裁判員制度、刑事裁判に「参加したくない」7割・内閣府調査(NIKKE NET 05/4/17)より 内閣府が16日に発表した裁判員制度に関する世論調査結果によると、刑事裁判に一般市民が参加する新制度に裁判員として「参加したくない」と答えた人が70.0%に達し、「参加したい」(25.6%)を大きく上回った。裁判員制度は国民の健全な社会常識を裁判に反映させることを目的に2009年5月までに導入する計画だが、不安感や抵抗感が根強いことが明らかとなった。 裁判に参加したくない理由では「有罪・無罪... [続きを読む]

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